確かに日本留学市場は震災後、深刻な影響を受けたが、中国から地理的にそれほど離れておらず、世界でトップレベルの教育制度を誇る日本は、中国人にとっては依然として魅力のある存在だ。今後回復・調整期間を経て、放射能問題が沈静化すれば、日本留学市場は再び活気を取り戻し、日本に留学する中国人の数も増加していくことに疑問の余地はない。つまり、中国富裕層が近い将来、日本で学業に励む子供が、高い生活水準を保てるよう、日本の不動産に興味を示すことは間違いないだろう。
一方、日本に留学する子供のためにふさわしい不動産を探すことと、ただ「土地転がし」をすることでは、まったく意味が違う。後者の最終目的は不動産の維持・増加であり、完全なるビジネスであるため、金融政策やその他外的要素の影響を受けやすい。それに対して、日本に留学する子供のために不動産投資をする投資家の一番の関心は、子供の日本における生活の必要を満たすことにあり、外的要因を受けにくく非常に安定している。それに加え、日本文部科学省の公表する日本学生支援機構の「私費外国人留学生生活実態調査」によると、卒業後日本において就職を希望する留学生は全体の56.3%となっており、留学生の6割近くが日本での就職を希望していることが明らかになっている。つまり、留学生=移民という構造が、日本の不動産の価値を上げ、不動産投資する中国人富裕層にとって今後、目が離せない物件となるに違いない。
震災は日本の不動産業に深い傷をもたらした。中国投資家の模様眺めが続けば、日本の不動産業は一層低迷することになる。しかし日本の放射能問題が収束に向かう中、中国の投資家の視線は再び日本の不動産に向けられるだろう。同時に、日本の不動産業界も中国の投資家が日本への信頼を取り戻すよう、新しい投資商品を絶えず開発するべきだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2011年8月1日
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