注目が集まる「南京大虐殺史料集」第三弾がこのほど、江蘇人民出版社から出版された。計72巻・特集6巻構成、文字数約4千万字の全集がついに完成した。揚子晩報が伝えた。
史料集の編集主幹を務めた中華民国史学の大家・張憲文教授は6日、「新刊書発表会・学術シンポジウム」において、「中国大陸部における南京大虐殺の歴史学的研究は、スタートが遅く1960年代に南京大学で始まった。中国侵略日本軍南京大虐殺遇難同胞記念館が建設された1980年代に本格的に展開、2000年に形が整った」と話した。
南京大学は2000年から、全面的な資料収集を目的として、南京師範大学、中国第二歴史書類保存館、南京市書類保存館、江蘇省社会科学院など各機関と協力して資料の探索収集・編纂作業をスタートさせ、約100人の専門家や教授が続々と、同プロジェクトの編纂に参与した。編纂者はそれぞれ、米国国家書類保存館、米国会図書館、スタンフォード大フーバー研究所、英国外交書類保存館、ドイツ外交書類保存館、独シーメンス書類保存館、日本外交史料館、日本防衛省戦史研究室資料室、ロシア書類保存館、イタリア書類保存館、台湾・国史館、台湾・中央研究院近代史研究所など各機関に赴き、「史料集」の「集大成」という目標達成に向けて各種作業に勤しんだ。
張教授によると、「史料集」は2005年の出版以来、まるで大型爆弾のごとく、国際学術界やメディアから高度の注目を集めたという。同時に、南京大虐殺という重大歴史事件に対する日本右翼勢力の事実歪曲にダメージを与えた。多くの史実を白日のもとにさらし、中日両国民、特に若年世代に真実を教え、中日の世代友好促進に深い政治的影響を及ぼした。また、大虐殺の事実を否定または歪曲する各種反論に対する国際社会の見方にもプラスの作用を及ぼした。(編集KM)
「人民網日本語版」2011年7月7日 |