「日本経済の首相」とも呼ばれる日本経済団体連合会(経団連)の米倉弘昌会長は14日、「菅直人が退陣しなければ、日本は沈没する」という言葉を発した。米倉会長はこれまでに何度も公の場で菅首相を強烈に批判し、直ちに退陣するよう迫っている。日本新聞網が15日、伝えた。
経団連は東証第一部上場企業を中心に構成される経済団体で、別名「日本の経済内閣」と呼ばれ、日本の経済政策や成長方向を直接左右している。米倉会長の今回の発言は、日本の経済界がすでに菅首相に愛想を尽かし、一線を画したということだ。
米倉会長がそこまで菅首相を恨む理由は何だろう?同サイトの記者が経団連の幹部を取材した。同幹部によると、経団連と米倉会長は救援活動の時点から菅首相に失望しているという。東日本大震災発生後、被災地の交通は寸断され、救援物資や食料が被災地に輸送できなかった。被災地に支援物資を寄付したいという企業の声を受け、経団連は首相官邸と直接この件について話し合った。ところが得られた答えは「今はそんな時間はない」だった。米倉会長はこれに激怒し、自ら関連企業の担当者を招集して会議を開き、被災地に物資を届ける方法を自ら探ることにした。
そして、被災地から近い秋田の空港が使えることがわかった。しかしそこから支援物資をどうやって陸路で被災地に届けるか?経団連が首相官邸を迂回して直接自衛隊に連絡を取ってみたところ、自衛隊からは「支援物資が秋田空港に届きさえすれば、どうにかして必ず被災地まで輸送する」という返答が返ってきた。
全日空がすべての支援物資を無償で輸送することを決め、経団連も各関連企業に支援物資を直接東京の羽田空港に届けるよう指示した。こうして政府が原発事故の対応に追われ、震災被災地の被災者が放置されているときに、経団連は自発的に「救援のライフライン」を誕生させた。
米倉会長は自らこの救援活動の指揮を執る一方で、政府への失望を深めていった。そして、その後の原発事故や震災復興への菅首相の対応を見るに見かね、ついに「菅首相が退陣しなければ、日本は沈没する」という言葉を発したのだ。日本社会で名高い財界リーダーの発言だけに、間違いなく菅首相の名声を深く傷つけ、退陣の時期を早めるに違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月15日 |