2011年上海自動車工業展覧会(上海モーターショー)が盛大に開催中だ。日本のトヨタ自動車の豊田章男社長はこのほどショーの会場に姿を現し、ホンダの今回の出展テーマ「過去、現在、未来」やトヨタの中国事業構想についてスピーチを行った。豊田社長の突然の登場により、多国籍自動車メーカーのトップが中国市場をどれほど重視しているかがメディアによく伝わった。また豊田社長がスピーチの中で述べた「消費者の笑顔のために」というフレーズが、広く関心を集めた。「国際金融報」が伝えた。
トヨタは今回のショーで、中国で発売する車種をフルラインでそろえただけでなく、コンセプトカー「FT86?」とその原型である漫画「頭文字D」に登場した「カローラレビンAE86」を展示した。FT86?はドライバーがアクセルやハンドルを自在に操作できるコンセプトカーで、来年は中国市場の消費者にお目見えする予定だ。また「マークX」(中国名「鋭志」)を原型とするコンセプトカー「G's Reiz」を展示して、日本の最新のカスタム車ブームやカスタム技術を来場者に間近で紹介した。動きに制約がある人向けの福祉カー「Welcab」も2台展示し、自動車による豊かな生活を感じさせる展示内容となった。
豊田社長は先月発表したグローバル市場の発展展望の中で、「顧客の期待を超えた自動車を製造し、トヨタを選ぶことが楽しさを選ぶことになる」との構想をうち出した。トヨタは今回のモーターショーで、この構想に基づいて、中国の各地域の顧客のニーズを踏まえながら、ワクワクするような自動車を生産するという目標をうち出した。また未来の自動車社会の発展方向とされる個人向け移動ツール「i-Real」や「Whee」、人に代わって家事や介護や生産活動を行うパートナー型ロボットも展示して、技術革新を不断に追い求める企業理念と未来の自動車社会を牽引していこうとする決意を明らかにした。(編集KS)
「人民網日本語版」2011年4月22日 |