◆食品から自動車まで放射線の巻き添えに 「孤島」になった日本 国民の不安募る
かつて離乳食、醤油、スキンクリームなど、着るモノから使うモノまで「日本製」の乳児製品は中国では多くのお母さんが安心して選べるものだった。日本製品への信頼は厚く、乳児用品の品質安全に対する要求が高いお母さんたちでも説得できた。
しかしそれが過去のものになろうとしている。長引く放射能汚染の影響で、一部の日本製品への影響も免れなくなっているのだ。日本を通過する船や日本人観光客でさえその影響を受けている。「世界新聞報」の日本駐在記者によると、日本製品への「毛嫌い」に日本国民は心理的な大きな衝撃を受け、プライドの高い日本人は突然世界から見放されたような屈辱感を感じているという。
◆世界が日本製品を敬遠
九州に位置する福岡県は福島原発から遠くはなれた場所にある。毎年3月は福岡産のイチゴが出荷される月で、東南アジアなどから多くの注文がある。しかし今年は、目に見えない放射能を懸念して、イチゴの注文を控えるところが多い。
被災地の農産物が汚染されたことがわかると、25の国と地域が日本からの農産品や加工食品の輸入を規制した。中国も日本からの輸入を禁止する食品や農産品の品種や産地を拡大するとともに、検査・検疫を強化した。日本農林水産省の高官は、「現在、各国の日本を見る目が厳しくなっている」とし、農産品だけでなく、日本の電子製品、工業製品、船舶や観光客までも色眼鏡をかけてみられるようになっている。日本からの貨物船の放射線汚染が各国で検出され、世界は日本を出航或いは経由した船舶の検査を強化している。日本の海上運輸業界の関係者は、今後商船の一部は東京港を避けるためより遠回りの航路を選ぶようになり、日本の海上運輸が打撃を受ける可能性があるという。
福島原発事故の蔓延にともない、放射性物質が隣国の大気や野菜だけでなく、米国やフィンランドなどの飲み水で検出された。こうした懸念は各国に広がっており、対応や効率の悪さ、情報の不透明さに日本政府を信頼できず、日本は「危険な国」という印象が強まっている。
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