しかし、海江田大臣は、原子炉の「低温停止状態」はそのまま福島原発の安全性を意味するものではない。燃料棒を取り出すことができなければ安全性とはいえないといっている。
これに対し、福島第一発電所の設備製造企業である東芝と日立が策定した工程表はこれほど楽観的ではない。東芝は原子炉と燃料プールから燃料棒を取り出すまでに5年、汚染の除去、原発のすべての機材を処分するまで5年が必要であるといっている。日立は今回の事故が同時に4つのユニットに及んでいることから、廃炉の完了までに15年は必要であるといっている。
この二つの工程表には前提があり、この期間は不慮の事態の発生がなく、現場作業が順調に行われた場合に限るとことになっている。現段階から考えると、この前提が理想に近いことがわかる。福島原発は余震、台風などの自然にさらされることが容易に想定されるからだ。
この心配を証明するかのように、勝俣会長は工程表発表の30分前、福島第一発電所1~6号機で共用燃料プールの冷却装置の電源がショートしたと発表、東電によれば、3時間後、冷却機能は再起動し、共用燃料プールの水温に大きな変化はないとのことだが。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月18日
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