(4)長期的に停滞していた日本の社会改革が新たな動力源を得る可能性
災害が去った後、日本は政治制度・経済体制を見直し、改革を推進するだろう。災害の苦しみに直面し、日本社会では利益をめぐる意見の相違が減ると思われる。これは改革に向けた共通認識の形成にプラスとなる。このほか、東電の不手際やトヨタリコール事件などは、日本企業がすでに従来の伝統的な日本企業ではなくなったことを示している。株主利益の最大化が日本企業文化の中心となりつつある。これは、企業の社会的責任感の低下を表す一方で、日本企業が拡大と利益に向けた強い欲望を持っていることも意味する。これは日本企業の生命力のありかだと言える。
日本は今後、発展の谷間に突入するかもしれないが、二流国家とはならないだろう。東アジア経済の主導的な地位は中国に明け渡すかもしれない。しかし、中国がもし国際的分業分野で日本と同じ地位を獲得しようとすれば、それはそれで多くの困難がある。なぜなら、中国は技術革新と知的所有権保護面がまだまだ不十分であり、民間投資が抑制されているからだ。これは中国企業の国際的競争力を制約する要素となる。(作者・中華工商時報副編集長、財政経済評論家・劉杉、編集SN)
「人民網日本語版」2011年4月15日
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