日本は12日、福島第1原子力発電所事故の国際評価尺度を、チェルノブイリ原発事故と同じ最悪のレベル7へ引き上げた。どうして今頃になって上方修正されたのか。
原発事故発生当初から各国の学者はその深刻さを指摘し、米国や欧州など一部の国は日本と異なる見解を発表していたが、日本政府は最悪の事態を当たり障りのないように処理し、原発事故がレベル4からレベル7に引き上げられるまでに1カ月を要した。不思議なのは、その後、西側の政府やメディアは日本のやり方に温厚な態度を示し、国際原子力機関(IAEA)も見てみぬふりをしてきたことだ。
この間、さらに不思議なことに、数万トンもの放射性物質が含まれる汚染水を太平洋に放出することを、日本は北東アジアの隣国に事前に通達せず、米国にだけ知らせたことだ。日本の隣国に対する情報隠ぺいは、道徳的にも、外交的な角度からも、受け入れ難いところまできている。
西側メディアは日本が放射能漏れに関する情報を隠ぺいしているのではないかと疑ってはいたが、「暴き」もせず、「批判」もしなかった。考えてみれば、もし今回のようなことが中国やロシアのような「非西側国家」で起きれば、欧米の世論が黙っていただろうか?今回の事態が西太平洋ではなく、北太平洋で起きていたら、欧米はどういう態度をとっただろうか?
日本の周辺国は国際的に弱い立場にあり、西側によく厳しい態度を取られる。周辺国は日本の原発事故による影響を直接受けるのだが、原発事故を事実に即して処理するよう日本に求める力はない。
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