現在、中国政府が日本への援助提供を表明したことで、中日関係への重視が強く示された。しかし、政府主導の援助以外にも、民間による関与が大きな意義を持つ。今日、日本の震災後の復興は、中国の投資家に一つの契機を提供している。日本への投資で資産を増やすと同時に日本の内需をも促進し、震災後の日本の復興を支援することができるのである。『日本新華僑報』が伝えた。
3月11日の大地震による津波、及び、放射線物質漏洩による危機は、当面の日本経済に相当の衝撃を与えた。被災地が日本の重要な経済地帯であったことから、地震により、日本経済の重要な柱である自動車産業が生産の停止を発表し、今回の大地震は日本経済だけでなく、世界の経済にもマイナスの影響を与える可能性がある。
日本では1995年の阪神大震災の後、避難所から仮設住宅へ、そして、街の復興から生活の再建に至るまでに、10年近くの期間を費やした。今回のマグニチュード9.0の地震による損害は莫大であり、更に多くの再建資金が必要となることは明らかである。英ロイター社の報道によれば、クレディ・スイスとバークレイズ銀行は、今回の大震災は経済面で日本に巨額の損失をもたらし、震災後の復興には少なくとも1800億ドルが必要になると予測し、また、一部の予測では、その費用は1兆ドルにも達する見通しだという。日本政府の負債率は既にほぼ200%に達し、警戒ラインを遥かに超えている。日本の国債は主に日本国民によって購入されており、これは、日本の震災後の復興において、国際資本の支援が必要なことを意味する。
地震の発生後、中国の胡錦涛国家主席と楊潔箎外交部長が相次いで、中国側は災害援助と災害復興で日本側との協力を強化し、引続き必要な援助を提供したいと表明している。これにより、日中関係への重視が強く示された。しかし、政府主導の援助以外にも、民間による関与が大きな意義を持つ、と筆者は考える。
注目すべきは、3月17日に「上海之春」不動産展覧会が上海で開幕され、地震の大打撃にも関わらず、日本の不動産開発業者が欠席しなかったことである。上海創喜投資諮詢有限公司(株式会社ファンドクリエーション)、蕾睦投資諮詢有限公司などの企業は、日本の不動産会社の代表として、中国の投資家達から依然として大きな注目を集めた。
近年、日本の不動産業界は、様々な手法で中国の投資家の注目を集めている。一方には、中国経済の台頭により、富裕層の拡大が続き、大量の資金があること。また一方には、日本の国内経済が低迷し、外資による刺激を必要としていることがある。そのような中で、今日、日本の震災後の復興は、中国の投資家に一つの契機を提供している。日本への投資で資産を増やすと同時に日本の内需をも促進し、震災後の日本の復興を支援することができるのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月31日 |