短期的には払拭できない「毒ギョーザ」の陰
ギョーザ事件の容疑者が逮捕されたとはいえ、これで日本人たちの中国食品に対する不安を完全に拭い去ることはできるのだろうか。王泰平副秘書長は「この事件は個人の刑事事件だが、中国食品の品質がどうなのかという点は説明することができない。しかし事件解決のために中国側が払った努力は、十分に中国側の誠意と日本の消費者の関心を重視していることを裏付けている」と述べた。
また、張季風教授は、「事件が解決しても、これで日本の人たちの中国食品に対する不安を完全に拭い去ることはできない。それはギョーザ事件は中国の食品安全問題の代表に過ぎず、ホウレン草の残留農薬の問題もある。しかし事件の解決はある程度、日本の人たちの不安を緩和させるだろう。それに今後の中国の食品安全レベルの向上により、中国食品のイメージはどんどんよくなっていくと信じている」と述べた。
「中日食品安全合意」は中国の食品の安全を促進
中日間では今、食品安全合意の締結に向けて準備が進められている最中だが、今までの経過について王泰平副秘書長はこう説明する。「自民党政権の時にすでに提起されていたが、ギョーザ事件の解決が協議の前提だと自民党が主張したことから前に進まなかった。民主党になってからは、ギョーザ事件が両国間の食品安全協力システムの構築を妨げてはいけないという考えから協議が再開。この合意文書は中日間の食品貿易を促進し、食品の安全を保障する役割を果たすだろう」
「日本と食品安全面で協力すれば、中国の食品安全レベルも大きく促進する」と言う張季風教授は、「日本は食品の安全に対して最もきびしい国だと言えるからだ。もし中国の農産物が日本のマーケットで認められれば、その他のどの国でもやっていけるだろう。農産物や特に輸出農産物の競争力向上にとっての戦略的意義は大きい」と考えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年3月30日 |