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中国と日本  
劉徳有会長 大平正芳氏と中日関係を語る

大平首相はさらに、両国間の技術交流問題にも触れられ、日本として積極的に対応していく姿勢を示されました。

また特に言語学習に触れて次のように強調されました。「国民間の相互理解の増進をはかる一つの有力な手段が、言語であることは、今さら申すまでもありません。我が国においては、古来、中国の漢籍が日本文化の一部を構成していることはご承知の通りであります。また近年、現代中国語の学習熱が盛んになりつつあることは極めて喜ばしいことであり、政府としてもこれを奨励して参りたいと考えております。

一方、私は中国においても日本語学習に対する熱意が高まりつつあることを喜んでおります。

私は、中国におけるこのような日本語学習の一層の進行のため、日本政府として、明年以降、具体的な計画をもって協力することをお約束したいと思います。私は、また中国における日本語の学習が中国の人々の日本の社会及び文化自体に対する幅広い関心の高まりにつながることを強く期待するものであります。

以上のような相互理解の努力を通じて、世界の平和とアジアの安定の創造に寄与する日中両国の関係をより深くより広く推し進めて行くことこそ、今日、両国民に課せられた最も大きな課題であると信ずるものであります。」

大平首相の上に述べられたこのような構想と計画は、その後両国関係のなかで二十数年間も続いたODAや、大平学校(全国日本語教師育成班)から今日の北京日本学研究センターへとさまざまな形で実行に移され、両国国民の心の中に今もなお脈々と活き続けており、その高邁な思想と精神は今後も活きつづけるに違いありません。

幸い、今日中日両国のリーダーと人民の努力によって、中日関係は曲折を経て、戦略的互恵関係を全面的に推し進める新しい段階に入りました。両国関係にはまだまだ不確定要因が存在しておりますが、むしろそれだからこそ、これまでのなみなみならぬ努力によって先人が積み重ねてきた友好関係を大切にし、守り抜かなければならないと思います。全世界が金融危機の挑戦を受けている当面の厳しい情勢のもとで、両国は合作を強化し、国際的な枠組みのなかで、一層重要な役割を果たし、世界経済が一日も早く困難な境地から脱却できるよう努力することが急務であると思います。

平和と友好、これが中日両国の今後の大方向であり、また両国人民の共通の願いでもあります。両国人民が求めているのは、決して憎悪、反目、対抗、戦争ではなく、平和、友好、協力、発展であると信じます。

長期にわたる健全で安定した中日平和友好協力関係を維持するために、両国関係に存在する不確定要素を取り除き、経済貿易関係を発展させ、文化交流と青少年交流の活発化をはかり、両国人民の子々孫々にいたる末永き友好とアジアひいては世界の平和の実現のために、互いに手を取り合って努力することをお誓いして、ご報告にかえさせていただきます。ご清聴ありがとうございます。

「北京週報日本語版」20091026

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