陸川監督の映画『南京!南京!』の試写会が17日に浙江省の杭州大会堂で行われ、会場は杭州の観客たちの熱気で包まれた。
日本人俳優の中泉英雄(右から一人目)と木幡竜(左から二人目)。
ある観客が日本人俳優の中泉英雄さんに、この映画に出演した気持ちをたずねた時だった。会場からは「打倒帝国主義」や日本語で「バカ」と罵る声が上がった。
中泉さんは少し気まずそうな表情を浮かべて黙りこみ、会場の雰囲気が重くなった瞬間、「日本人の俳優に対してこんなふうなのはよくない」や「彼らは尊敬すべき人だ」、「彼らは勇敢です」と観客が叫び、熱烈な拍手が送られた。そして拍手が鳴り響く中で、「ありがとう日本の友人」と日本語で叫ぶ若い観客までいた。
拍手の音は止まらなかった。『南京!南京!』の出演者たちは感動し、中泉さんも通訳の人から中国の観客が言った言葉を聞いて涙を流した。
休憩室に戻った中泉さんが突然激しく泣き出したため、映画館の責任者が嫌な思いをさせたと謝ると、「違います。私は中国や中国の人たちがすばらしいと思ったのです。侵略も戦争もしてはいけない。永遠にしてはいけないのです」と中泉さんは言った。
「チャイナネット」2009年4月22日 |