知っておくべき日系企業の二大理論
すべての国はそれぞれの文化的特徴を持つため、各国の企業がそれぞれの個性を鮮明に持っている。求職者は日系企業に入るために、自身の総合的な素質が募集条件に合うとともに、日系企業の文化の特徴も理解しておかなければならない。
まず、「ホレンソウ」を食べる「ポパイ」になる必要がある。UFJ総合研究所上海事務所で教育関連の仕事を担当する林久美子氏によると、日系企業は「報告、連絡、相談」という独特なコミュニケーションのやり方を非常に重視する。日本語では、この3つの言葉の語頭を取り、「HOURENSOU」と言われる。この発音は野菜の「ほうれん草」の発音と同じだ。仕事では、この3点を身につければ、ほうれん草を食べるポパイのように強くなる。「報告、連絡、相談」には3つの意味がある。それは、「指定された仕事が完成したら、直ちに報告」し、「よくないことも直ちに連絡、報告する」し、「仕事中に出てきた問題は、直ちに相談、報告」するということだ。このように、仕事中の進展状況を逐一上司に報告する。日本人上司はこのような頻繁な報告に基づいて部下の仕事状況を把握する。
富士通(中国)有限公司の武田春仁総経理は、欧米企業においては、社員は必ず自分のやる仕事の結果に責任を負うべきで、頻繁に上司に報告する人は無能だと思われる、と言う。欧米企業は個人の能力によって社員を評価するが、日本企業は集団精神を更に重視する。同総経理は、これは二つの異なる企業文化であり、どちらの企業を選ぶかによって、自分のコミュニケーションのやり方も当然その企業向けに訂正すべきだ、との考えを示した。
次に、他人に迷惑をかけないことだ。日本人の処世術の一つは「他人に迷惑をかけない」ということであり、そのために、彼らはいつも慎重に行動する。かつて松下電器(中国)有限会社に勤めていたある中国人社員はこう語る。「日系企業で働いた場合、もし休みを取るならば、上司に休暇を願い出るだけでなく、同僚にお詫びと感謝の意を表すことも忘れてはいけない。自分が欠けたために、同僚が自分の代わりに働くしかなく、彼らは本来はやる必要のない仕事もしなければならないからだ」。
日系企業で求職する際の注意点
かつてトヨタ自動車(中国)投資有限会社で求人・採用を担当していたある中国人社員によると、日本人は礼儀作法を重視し、真面目に仕事する。日系企業の面接試験を受ける際には、いくつかの細かい点を注意しなければならない。
一、謙虚な表情 面接中は笑顔で受け答え、自分を謙虚に表現すべき。
二、正式な服装 できるだけきちんとした服を着る。男性は洋服を着てネクタイを結び、女性はスーツ。
三、時間を守る どんな理由があっても、自分の遅刻で他人に迷惑をかけるという事実を変えることはできない。注意する必要があるのは、相手が他の手配があるかもしれない或いはまだ準備していないかもしれないため、到着が早すぎると、相手を忙しくさせるということ。約束した時間の5分前に着くのが一番よい。
四、事実に基づいて真実を求める 決して自慢せず、着実に自己紹介すべし。
五、業務経歴は詳細に 日系企業は求職者の業務経歴を非常に重視し、求職者の退職、転職の理由を詳しく尋ねる。特に離職してから空白期間があった場合、求人者はこの空白期間に極めて大きな興味を持っている。業務経験のない大学卒業生ならば、実習履歴を紹介するといい。
「北京週報日本語版」2009年3月16日 |