中国の習近平国家主席は7~12日にかけ、カザフスタン、ロシア、ベラルーシを訪問している。習主席とロシアのプーチン大統領は8日にロシアの首都モスクワで会談した後、「シルクロード経済ベルトの建設とユーラシア経済連合の建設の連結・協力に関する共同声明」を発表した。プーチン大統領はまた、9日に発表した声明の中で、「ユーラシア経済連合と中国が提唱するシルクロード経済ベルトは、互いに補完し合い、大陸全体における共通の経済的空間の形成を促すことができる」との見方を示した。人民日報が伝えた。
カザフスタンのナザルバエフ大統領はカザフスタンの首都アスタナで7日、「カザフスタンは『1ベルト、1ロード(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)』構想を支持し、シルクロード経済ベルトの建設とカザフスタンの経済発展戦略『光明の道』との連結を望んでいる」と述べた。
ベラルーシのルカシェンコ大統領も先日、「ベラルーシはこの構想(シルクロード経済ベルト)を実現するための重要なプラットフォームとなることを望んでいる。まず鉄道や道路などの交通網を建設し、その次に、競争力ある製品の生産のために場所を提供する」と語った。
習主席は2013年9月にカザフスタンを訪問した際、シルクロード経済ベルトの建設を初めて提唱、その後10月にインドネシアを訪問した際、21世紀海上シルクロードの建設を初めて提唱した。世間では、「シルクロード経済ベルトは、第二のユーラシア・ランドブリッジとなる。太平洋からバルト海、インド洋まで至る輸送回廊により、中央アジアと西側のEU、そして東側のアジア太平洋を密接につなぐことになる」との見方が大勢を占めている。
ユーラシア経済連合はプーチン大統領が提唱したもので、2015年に発足、現在の加盟国はロシア、ベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギスタンとなっている。「1ベルト、1ロード」沿線の重要な国でもある、ユーラシア経済連合の加盟国は、シルクロード経済ベルトが東から吹いてくる力強い発展の風であり、中国と共に互恵・ウィンウィンを目指すことが、大きな将来性を持つことに気づいている。
「1ベルト、1ロード」との連結は、習主席の今回のロシア、ベラルーシ、カザフスタン訪問のキーワードとなった。「1ベルト、1ロード」構想は、沿線の多くの国の戦略と図らずも一致していた。このことは、中国という古代シルクロードの「古き友」が、独立独歩や地域の統率ではなく、深いレベルでの融合と協力を求めているということを十分に物語っている。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年5月11日
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