アジアインフラ投資銀行(AIIB)の「友人の輪」は3月31日までに47カ国に拡大した。中国人民大学国家発展・戦略研究院の李巍研究員は取材に「真の国際金融機関で中国がリーダーとなるのは初めてだ。素晴らしいハネムーンの後、結婚生活の中でいさかいによる試練が決まってあるように、摩擦をいかに解決するかによって中国のソフトパワーと指導力が試される」と述べた。環球時報が伝えた。
AIIB設立に向けた第3回交渉代表会議が3月31日にカザフスタンのアルマトイで行われ、29の創設メンバー意向国の交渉代表が出席した。香港特別行政区は中国代表団メンバーとして会議に参加した。会議は仮事務局起草の「AIIB規約(草案)」修正案について踏み込んで話し合った。会議前には臨時事務局がガバナンス、環境、社会的枠組みなどの問題について報告を行った。「初代総裁に誰が就任すべきか、どの国が副総裁を出せるのか、創設メンバーの出資比率はどう決めるのか、投資のリスクやチャンスはといった問題はいずれも未解決だ。これらは各創設メンバーが最も注目し、最も議論の激しい問題だ」と「ドイチェ・ヴェレ」は報じた。
李氏は「今後規約策定、様々な内部ガバナンスの処理、保障政策などの問題によって中国の指導力とソフトパワーが試される。中国は上海協力機構、BRICS銀行などいくつかの国際組織、国際機関の発起・設立に参加したことはあるが、AIIBのような真に世界的影響力のある重要な国際機関の発起・設立経験は欠く。中国がAIIBで指導力を発揮したいのなら、第1に信頼性を備え、大国として約束したことは守らなければならない。第2に利益面で譲歩する心意気を持つこと。眼前の利益ばかりを気にかけてはならず、AIIB創設メンバーに公共財を提供する心意気と度量を持つべきだ。第3に説得力も必要だ」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年4月1日
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