中国商務部(省)の高虎城部長は、7日に行われた第12期全国人民代表大会第3回会議の記者会見に出席し、政府活動報告で打ち出された、今年の対外貿易の成長率目標(6%前後)の達成に自信を示した。人民日報が伝えた。
高部長は「2014年を見ると、比較不可能な要素を取り除いた輸出入の成長率は6.1%、うち輸出は8.7%増だった。これは2008年以降、数年連続で輸出入総額が年平均9%ほどの伸びを示したことを土台として実現できた数字だ。昨年に7.5%という既定の目標が達成できなかった主な原因は、輸入品の価格が大幅に低下したことにある」と指摘、「現時点で、国際的な資源、エネルギー、大口の農産品価格が短期間内に急上昇する兆しは見られない。2015年の国内外の情勢は、2014年とほぼ同じであり、国外の需要は依然として小幅の成長を維持するだろう。こうした前提の下で、6.1%という目標値を達成することには自信がある」と述べた。
高部長はまた、通年の輸出入目標を達成するために、次の4方面に力を入れるとした。
(1)これまでに打ち出された、中央政府と地方政府の輸出をめぐる分担メカニズムの改善、費用徴収におけるポジティブリストの作成などに関する政策を引き続き着実に実施し、貿易の便利化を推進する。
(2)企業のモデルチェンジ・バージョンアップと構造調整を支援し、中国の輸出品の付加価値を高め、革新駆動により中国企業の競争力を引き続き高める。
(3)国際的電子商取引、市場調達、総合的な対外貿易サービス企業など、新型の輸出経営販売モデルを絶えず発展させ、奨励する。
(4)中国企業が輸出の安定した成長を維持できるよう、国際競争のより有利な環境を整える。
高部長によると、2014年、中国は世界最大の貨物貿易国としての地位を維持し、全世界の貿易総額に占める割合は2013年の11.7%から0.5ポイント上昇し、12.2%に達した。
大まかな統計によると、中国人の国外消費額は昨年、1兆元(約19兆円)を上回った。国外消費をもたらす原因は様々だが、主な原因は価格差だ。
高部長は「価格差をもたらす原因としては、▽中国国内の税率(特に、一部の商品に対する消費税率)が高いこと▽国内の流通コストが高すぎ、流通プロセスが複雑すぎること▽国外のブランドが中国国内で高い価格を設定していること――などが挙げられる。今後、国外消費の還流を促す上で、上述の3つの面で力を入れていく」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年3月8日
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