国有企業改革は昨年から徐々に始まってはいるものの、国有企業の「非行政化」を進め、独占への依存や低効率、腐敗に立ち向かい、市場競争力を本当に高めるには、まだ重い任務と長い道のりが待っている。この問題に詳しい専門家によると、中央企業責任者の報酬改革が始まっている現在、次は、地方の国有企業責任者の報酬に手を付ける番となる。すでに全国22省(自治区、直轄市含む)が、所属地方国有企業責任者の報酬改革に今年乗り出す計画であることを明らかにしている。地方の国有企業改革はまもなく実質的な一歩を踏み出すことになる。
▽財政・税制改革:企業や庶民の負担を軽減
2月25日の開かれた両会直前の国務院常務会議も注目に値する。この会議での両会の話題の扱いは、議論にも大きな影響を及ぼす。会議の精神に基づいて、マクロ調整の考え方と方式の革新を進め、ターゲットを絞った調整を強化し、財政・税制政策による支援を強め、減税や費用引き下げなどで起業や革新を奨励し、さらなる雇用を生み出し、所得分配を適切に調整しなければならない。
国務院発展研究センター資源・環境政策研究所の李佐軍・副所長など専門家グループは公開で、改革の深化における重点の中の重点は財政・税制体制の改革であり、様々な根深い矛盾を解決する必要があると指摘している。例えば中央は「仕事は少ないが資金は多い」、地方は「仕事は多いが資金は少ない」という問題はまだある。支払いに困った地方政府は土地による財政収入獲得に走り、不動産バブルや地方債務危機など一連の問題を生んでいる。予算全収支統一改革はまだ終わっておらず、予算制定の際の科学性や情報公開、透明性は不十分で、腐敗やレントシーキングのリスクがある。税収の成長率が住民の可処分所得とGDPの成長率を上回り、地方の税外収入も時代に逆行して成長の傾向にある。(編集MA)
「人民網日本語版」2015年3月4日
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