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2014年の国際情勢を振り返る

 

四、中国の国際的立場が改善された 

中国の国際的立場は相対的な緊張から相対的な緩和へと転じた。これは客観的な情勢によるものでもあり、中国の特色のある大国外交のおかげでもあった。  

中国はホスト国外交を利用して、アジア信頼醸成措置会議(CICA)を後押しし、新たなアジア観とアジア安全保障観を提唱し、史上最良のAPEC首脳会議を主催し、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)プロセスをスタートさせた。 アジアインフラ投資銀行(AIIB)、BRICS開発銀行とシルクロード基金の創設に力を入れ、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海のシルクロード構想)の提案を推進し、各方面とともに開放的で寛容な利益・運命共同体を作り、重要な成果を上げた。  

中国は順調に大国関係を推進した。国際戦略環境、特に西側の安全保障環境が悪化する中で、ロシアの「西を防備警戒し、東と経済的協力する」という態勢の形成が加速された。中ロの戦略的協力と実務的協力のさらなる深化が重要なチャンスを迎えた。中国は勢いに乗じて 、中ロの包括的戦略パートナーシップを強化し、重要な実務的協力成果を上げた。中国は中米間の新型大国関係の構築を推進した。米側は中米関係の重要性を認め、中米の強力な関係が米国の「アジア太平洋リバランス」の核心であることを強調した。同時に、米国の中国との「協力・ウインウイン」関係構築に対するニーズが高まった。米国は中国の対米投資増加を歓迎しており、国有企業を含む中国投資家に対し開放的な投資環境を維持することを約束し、その開放的な投資政策と法に基づいて公平かつ平等な方式ですべての投資家に対処するという約束を重ねて表明し、対中新査証措置を打ち出した。米国は朝鮮半島の非核化、イランの核問題、温室効果ガスの排出削減、中東などの問題における中米の「共通利益」を強調し、中国が米国と協力することを望んだ。中国は中国とEUという2大パワー、2大市場、2大文明を結びつけて、平和、成長、改革、文明の4大パートナーシップを共同構築し、中国・EU協力に新たな原動力を注ぎ込むことに力を尽くした。  

中国は相違を積極的にコントロールし、南中国海問題解決のための「二重路線の手法」を打ち出し、日本と4つの原則的共通認識に達し、対越関係を改善し、米国と「海上偶発的遭遇規則」 (CUES)に合意し、中米の重大な軍事行動における相互通報メカニズムと中米海空軍事の安全行為準則を締結した。  

中国は新たな改革開放を推し進め、市場、資本の魅力とパワーを解き放ち、中国の発展見通しに対する有望論とチャンス論をアピールし、国際影響力を強化し、国際的地位と名声を高めた。  

(文:陳須隆・中国国際問題研究院国際戦略研究所所長、研究員 蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長、副研究員)

「北京週報日本語版」2014年12月29日

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