中国は13日、初の南京大虐殺犠牲者国家追悼日を迎えた。国家追悼日の制定について、近隣国の専門家や平和を愛する人々はどう見ているのだろうか。
タイで発行されている中国語紙「亜洲日報」の銭豊副社長は新華社の取材に「中国の南京大虐殺犠牲者国家追悼日には歴史的意義と現実的意義の双方がある。中国が第2次大戦の残酷な歴史を忘れることはなく、日本政府による歴史の否定、曲解も断じて認めない」と指摘した。
マレーシア・マラヤ大学中国研究所の林徳順高級講師は「中国政府による国家追悼日の法制化は世界を手本にしたもので、賞賛に値する。戦争での民衆殺害に対する厳正な抗議とともに、戦争で命を落とした人々への思いを表明するものだ」と指摘した。
韓国・北東アジア歴史財団の車在福首席研究員は「中国が今年、中国人民抗日戦争勝利記念日と南京大虐殺犠牲者国家追悼日を制定したことには重要な意義がある。これは周辺国に波及効果をもたらし、共通の『歴史の記憶』を喚起し、深めるとともに、歴史を忘れず警鐘を鳴らし続けるよう世界の人々に注意を促すものだ」と指摘した。
インドネシアで発行されている中国語紙「印華日報」の李卓輝編集長は新華社の取材に「日本侵略者はかつてインドネシア、中国を含むアジアの人々に深刻な災禍をもたらした。中国による南京大虐殺犠牲者国家追悼日の制定は、日本の軍国主義と右翼勢力に対して警戒を保つよう効果的かつタイムリーに注意を促すものであり、地域の平和・安定維持にプラスの役割を果たす」と指摘した。
シンガポールの歴史学者、柯木林氏は「第2次大戦時、日本は中国で大虐殺を行っただけでなく、フィリピン、シンガポール、マレーシアでも無辜の民をむやみに殺した。中国のやり方は、近隣国の人々にとっても啓示となりうる。前事を忘れず、後事の師とする。われわれは安きに居りて危うきを思い、平和が容易に得られたものではないことを認識する」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年12月15日 |