中日両国は7日、中日関係の処理と改善に向けた4つの原則的共通認識を発表。10日には、アジア太平洋経済協力(APEC)非公式首脳会議が開催された北京の人民大会堂で、中国の習近平国家主席と安倍晋三首相による中日首脳会談が3年ぶりに実現した。同ニュースは、日本でも大きな注目を集め、新聞の評論記事などは積極的な見方や姿勢を示している。もちろん、固定観念にとらわれ、「中国には下心がある」と理由もなく批判している新聞も少なくない。では、日本の有識者はどのような見方を持っているのだろう?両国の経済関係について、道紀忠華シンクタンクの日本首席代表・後藤錦隆氏に聞いた。中国青年報が報じた。
中日関係はこれ以上悪化させてはならない
中日両国が、4つの原則的共通認識に達し、習主席と安倍首相が会談したことは、今後の中日関係の発展にとって、明るい材料となった。日本で自民党が政権を握っているここ数年、アジアの主要エコノミーである中日両国の関係は悪化の一途をたどり、多くの人を失望させてきた。後藤氏は、「現在、両国の関係は最悪の状態で、これ以上悪化させてはならないし、これ以上悪くはならないだろう。経済的実力を見ると、中国も日本も力を備えている。しかし、政治上の関係悪化が、両国の経済に大きなマイナスの影響を与えた。両国は経済において補い合う関係で、切っても切れない関係。産業は経済の中心、基礎であり、整った産業チェーンが真の経済力」との見方を示す。
日本企業は中国との関係悪化望まず
後藤氏によると、安倍首相は元々、関係が悪化したのだから、中国は諦めて、東南アジアとの関係を発展させることを考えていたという。しかし、東南アジアの総人口はそれほど多くないにもかかわらず、国や民族は多く、言葉も全く違う。そのため、利益を確保したり、共通の認識を形成したりするのが難しい。これにより、安倍首相にとって、その道は非常に険しいものになった。安倍首相は、企業が東南アジアやアフリカ、欧州に進出するように促してきた。しかし、一周回った後に座って計算してみると、中国と協力するほうが良いことに気付いた。近年、日本の中国に対する新たな投資は大幅に縮小しているが、実際には全体量は減少しておらず、逆に拡大の様相を呈している。「これこそが、経済におけるお互いの魅力であり、中国の魅力。これは日本の企業や政府にとっても避けられない課題だ。日本の企業は、中国との関係を悪化させる安倍首相のやり方に反対している」と後藤氏。
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