中国の習近平国家主席は30日、欧州歴訪の最後の日程であるベルギー公式訪問とEU本部訪問を始めた。中国の国家元首が国賓としてベルギーを訪問するのは27年ぶりであり、中国の最高指導者がEU本部を訪問するのも双方の外交関係樹立以降の40年間で初めてだ。これに先立つ28日に習主席がドイツ・ケルバー財団での講演で示した一連の見解は、メディアの注目を集め、中国の政策に対する外部の理解も深まった。環球時報が伝えた。

30日に習主席の特別機がベルギー領空に入ると、ベルギー空軍の戦闘機2機が発進し、護衛を行った。同国のフィリップ国王は習主席のために王宮広場で盛大な歓迎式典を催した。習主席と彭麗媛夫人はベルギー王室騎兵隊に護衛されて観閲台前に到着すると、フィリップ国王夫妻の手厚い歓迎を受けた。両国元首夫妻は観閲台に上がった。軍楽隊が両国国歌を演奏するなか、習主席はフィリップ国王と共に儀仗隊を巡閲した。習主席は同日、ベルギーの無名戦士の墓も訪れ、献花した。

米紙グローバル・ポストは「ベルギーでの3日間、習主席は最高級の礼遇を受ける。3月31日にはファンロンパイEU大統領、バローゾ欧州委員長、シュルツ欧州議会議長と会談する」と報じた。ロイター通信は「習主席はEU本部で『中国と欧州各国およびEUは共通利益が溝を遙かに上回る』などの重要なメッセージを発する。ベルギー訪問を前に習主席は同国紙に寄稿『中国・EUの親善と協力：暮らしをより良くする』を発表した」と報じた。

「中国は強大な欧州を協力パートナーとして必要としている」。独紙「ディ・ヴェルト」は30日「中国国家主席の欧州訪問の最後の目的地には多くの象徴的意義がある。『ピンポン外交』と同様に、『中国が欧州との関係を強く重視していることの表れだ』。中国はまた、欧州が中国の台頭を脅威と見なさないことも望んでいる。高齢化、大きな環境問題、社会的不均衡、経済成長の減速に伴い、中国・EU間の協力分野はさらに広がる」と報じた。