この背景の下、中国が自国の核セキュリティー観を打ち出すことは、自らの旗印を明らかにするだけでなく、各国の協力を推進し、全世界の核物質と核施設の安全水準を高め、原子力の合理的な開発と利用を促し、最終的に世界の核セキュリティーの秩序、システム、制度にプラスの影響を与えるものだ。
中国の核セキュリティー観の基本的内容は発展と安全を共に重んじ、権利と義務を共に重んじ、自主と協力を共に重んじ、個別対策と根本的解決を共に重んじるものであり、鮮明な中国の特色を備える。まず、中国の核セキュリティー観は全面的で、核セキュリティー問題への認識と、核セキュリティー問題への対応の双方を含む。次に、中国の核セキュリティー観は公正だ。中国は原子力の発展と維持・安全との間、権利の行使と義務の履行との間でバランスを保つことを強調している。中国は自国のみの利益が目的ではなく、ダブルスタンダードも用いない。さらに、中国の核セキュリティー観は実効性がある。中国は根源を取り除くことを目標に核セキュリティーを推進することを打ち出したうえ、根源を取り除く道筋も明確にした。現在、日本は国内に兵器級を含む核物質を大量に保有し、深刻な需給不均衡状態にあり、核拡散のリスクと核セキュリティーの隠れた危険をもたらしている。中国は日本に対して、国際的セキュリティーに責任を負う姿勢で、早急に問題を解決するよう促している。最後に、中国の核セキュリティー観は協力的だ。中国はさらに多くの国々が国際核セキュリティープロセスに加わり、交流と協力を強化することを望んでいる。
中国の指導者が核安全保障サミットの場を選んで自国の核セキュリティー観について説明したことは、中国がこのサミットを重視していることの表れだ。中国はまた、各国がこの場を活用し、共通認識を固め、連携して、原子力の永続的安全・発展を実現することも希望している。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年3月26日 |