中国青年報が、「中国とベルギーは過去2回の世界大戦でいずれも戦勝国となったが、2つの国が得たもの、失ったものには大きな差がある」と報じた。記事の主な内容は以下のようなものだ。
第1次世界大戦後の1919年、パリ講和会議には戦勝国のベルギーと中国がいずれも参加した。ベルギーは敗戦国ドイツからの賠償を得たほか、850平方キロメートルのドイツ領土を手にした。
しかし中国は賠償が得られなかった上に、ドイツの租借地だった山東半島が日本に占領される結果に。この極めて不公平な決定に怒った中国の民衆が五四運動を展開し、中国人が領土を失っても甘んじない現代史の幕が開いた。
第2次世界大戦で中国は再び戦勝国となり、日本が占領していた大部分の領土を取り戻したが、釣魚島(日本語名称:尖閣諸島)はまだ、奪還していない。
釣魚島は古来、中国固有の領土であり、1582年、清朝が正式に中国の地図に加えた。しかし1895年、日本が甲午戦争(日清戦争)で清国に勝ち、釣魚島と台湾を手に入れた。第2次世界大戦で1945年に日本が降伏し、台湾は中国に返還されたが、米国は1951年のサンフランシスコ条約で中国に背き、釣魚島の施政権を日本に与えた。
2度の世界大戦を経て、ベルギーと中国が得たもの、失ったものの差は大きい。世界の中で中国の地位が重要になってきている現在、中国は心穏やかでない場所にとどまっている場合ではない。
「東方網日本語部」2013年11月5日