この6大重点は中国共産党の第18回党大会報告と第18期三中全会の改革の全面的深化という全体方針と高度に符合しており、中国外交の戦略レベル、執行レベルの一致性を示している。
李総理の政府活動報告が国家の主権維持を外交全体の各任務の筆頭に掲げ、周辺外交に優先的位置づけを与えていることは注目に値する。これは中国外交が権益維持意識、立脚意識、根幹意識を高め続けていることを物語っている。中国の対外戦略は触角を全世界に伸ばし続けている。だがいかなる時期、いかなる状況下にあっても、まずアジアの問題をうまく処理する必要があり、アジアで理解と支持を勝ち取る事が何にも増して重要だ。
これまでの党や政府の重要な綱領的文書における外交関連の記述と比べると、李総理の政府活動報告では「わが国の国民と法人の海外での合法的な権益をしっかりと守る」との表現の位置が大幅に繰り上げられ、国家の主権、安全、発展上の利益の維持と並ぶ高度にまで引き上げられた。これは新指導部が国民の利益を強く重視していることの反映だ。また、中国外交の「大外交」へ向けた調整と転換においても「国民本位の外交」を十分に強調する必要がある。
報告は「第2次大戦の勝利の成果と戦後国際秩序を守る必要があり、歴史の逆行は決して許さない」と特に指摘した。この言葉が日本と米国に向けたものであることは明らかであり、現在の中国外交における対日外交戦の勝利を勝ち取ることの特殊な緊迫性と戦略的重要性をはっきりと示している。
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