かつての「世界一の造船大国」の日本が、ブラジル造船市場に目を向けた。国際金融報が伝えた。
共同通信社は10月23日、「日本5位の造船メーカーの三菱重工、日本最大の造船メーカーの今治造船を含む日本企業5社は、約300億円の出資によりブラジルの大手造船会社エコビックス・エンジェビックスの30%の株式を取得すると発表した。5社は同社の経営に参加するほか、同社がブラジル沖で実施する海底油田開発に技術支援を提供する」と伝えた。
日本経済新聞は、「出資計画が完了すれば、日本造船業の歴史上最大規模の海外投資となる。また新興経済国の企業との資本提携を通じ、中韓の造船メーカーへの対抗を強め、成長を実現することが可能だ」と報じた。
2007年に競合相手の中国造船業が急成長し、2008年に世界的な金融危機が発生すると、日本の造船メーカーは低迷期に入った。三菱重工を例とすると、同社の2012年の新造船竣工数は、2011年の19隻から17隻に減少し、神戸造船所と下関造船所の受注量も2011年より減少した。
日本政府も造船業の活路を見出し、中韓の「包囲網」を突破し、世界一の造船大国の称号を取り戻そうとしている。国土交通省は2011年7月6日、造船業の国際競争力の強化に関する報告書を発表した。その中で、「合併もしくは提携」による産業再編を実現し、事業の多元化を促し、企業の国際競争力を確保すると明記された。
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