次に、産業チェーンの構築だ。日本の繊維業界の先端的地位は、日本の繊維業界と綿密な関係がある。日本は早くから業界団体が形成され、構成員は炭素繊維業界全体を網羅しているため、業界に存在する問題や要求を全面的に把握でき、効果的に産業の様々な局面に手を打つことができ、また団体は統一された規則を実施しており、産業チェーンの川上・川下の製造体系に対応できる。また団体内部の構造ははっきりしており、役目も明確で、業界が発展するうえで起こる様々な新しい問題も的確に予防や解決が可能だ。業界団体では、川上・川下で提携して製品品質基準を制定し、炭素繊維業界の低コスト高品質の技術を実現して、業界の持続可能な発展を促進している。
第三に、日本企業はとりわけ人材の能力開発や育成を重視している。東レを例にとれば、研究開発要員は合理的に配置され、生産工程や複合材料、応用などの研究要員の規模はバランスが取れ、産業チェーン全体に対応するように配置されている。しかも複合型の人材の育成を重視しており、ほとんどの研究要員は2つ以上の研究開発の方向性を兼務しており、それぞれの局面での研究開発の連携を保証している。もう一つは、生産技術、材料の合成、主要製品には固定的な研究開発チームがいて、T300を開発してから同時にT400、T700やT800など継続した技術レベルの向上が可能だ。そして、中心発明者の役目が突出している。東レの研究チームは比較的安定して、中心の発明者の在職期間は20年に達している。また発明を主導していると同時に、新人の育成に携わり、安定した移行や引き継ぎが実現している。
日本は研究開発にかけるリソースや運営のやり方、コア技術の掌握や特許権保護の強化、そして安定した市場での地位を保つなどの様々な戦略は、緒に就いたばかりの中国の炭素繊維業界にとって重要な参考になるだろう。(編集EW)
「人民網日本語版」2013年9月4日 |