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安倍首相の理想主義と現実主義(2)

周永生

実のところ、安倍首相の戦略には現実主義の色彩も満ちている。本人は参拜しないことで中国や韓国などにアピールし、参拜も不参拜もともに外交のカードにしようとしたのだ。さらに閣僚級人物の参拜を自由にすることで日本国内と国際社会に適応を促し、数を重ねるうちに常態化して、今後参拜を完全に禁忌でなくするための基盤を固めようとしている。だから、安倍首相は失言ばかりの麻生副総理を公然とかばうことができるのだ。ナチスドイツに学ぶなどという天下の大悪を敢えて犯すような発言をして、日本国内と国際社会の非難を浴びる状況にありながら、それでも麻生副総理の職位を守り、改憲と軍国主義復活を支持する有能な片腕を失うことを回避しようとした。麻生副総理が辞任に追い込まれるか、もしくはやむを得ず罷免された場合、安倍首相自身の官途と日本帝国理想主義の夢復活も挫折し、ひいてはさらなる連鎖反応を呼んでしまう可能性すらある。

実のところ、これまでの経歴を考え合わせると、安倍首相は完全に救いようのない人間とは思えない。2006年の第1次内閣時代に、安倍首相はなんと言っても中国や韓国との関係改善で歴史的な貢献をしているからだ。これは安倍首相の歴史的功績の一面だ。中韓両国は安倍首相の現在の正義にもとる政策を理由にその功績をすべて否定してはならず、客観的かつ全面的にその功労と過失を見つめるべきだ。事実、中国は安倍首相を非常に警戒してはいるが、そのすべてを否定しようとしているわけではない。今回の安倍政権初期に、中韓両国は首相の選挙中の右翼発言を批判したが、実際には安倍首相に大きな期待を寄せている。安倍首相が再び賢明に2カ国間関係を修復することを期待しているのだ。しかし遺憾かつ失望させられることに、安倍首相はますます右傾化し、ますます過激になり、ますます救いようがなくなっているように思われる。そのため中日間、韓日間の対立はますます激しく、深くなり、救いようのない袋小路に入ってしまった。このような事態が続いていけば、日本と中国、韓国との関係に未来はない。決して驚かせようとして誇張しているのではなく、実際の関係の軌跡を描写するとそうなるのだ。しかし、2カ国間関係が冷え込み、両国への損害が大きければ大きいほど、関係改善の期待も必然的に高まってくる。とは言え、関係改善がやすやすと実現することはあり得ない。多くの準備と多くの変化が必要だ。さもなければ、さらに長くさらに深い損害は避けがたい。

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