日本のソニーは6日、映画・音楽事業の分離上場を提案した大株主の米投資ファンドサード・ポイントに対し、これを拒否する書簡を送ったと発表した。ソニーの平井一夫CEOは書簡で「100%所有し続けることが成功の重要条件」としたうえで、提案は「収益力強化と株主価値向上というソニーの戦略と相いれない」と強調した。国際金融報が伝えた。
業績が下降し続けるソニーに投資家が不満を抱いていることは誰の目にも明らかだ。ソニーは第2四半期に黒字を計上し、年間業績予想も引き上げたが、柱であるエレクトロニクス事業は一新されていないため、黒字転換は一時的なものに過ぎないとアナリストは指摘する。
■3年ぶりの黒字
近年、日本の電子業界は徐々に「末路」へと向かっているが、3年ぶりの黒字にソニーは一息つけるかもしれない。ソニーの発表した第2四半期の決算によると、ソニーは支出削減、スマートフォンの新機種発表、円安などに後押しされて、純利益34億8000万円という市場の予想を上回る黒字転換を果たした。
例えばモバイル製品や通信事業では、円安の影響でスマートフォンの販売台数が大幅に伸び、製品の平均単価が上がり、売上高は前年同期比36.2%増加した。
エンターテイメント事業の映画事業の売上高が前年同期の1534億円を上回る1589億円に達し、営業利益も昨年の49億円の赤字から37億円の黒字に転換したことは注目に値する。音楽事業の売上高も昨年の988億円から1120億円へと増加した。
だが有望視されていたゲーム事業は148億円の赤字を計上。これはプレイステーション4の開発費用がかさんだためだ。
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