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3Dプリンタの発展 中日の悩みの種に?

 

◆3Dプリンタの発展、中日の悩みの種に

米国が昨年3Dプリンタを11種類の重要技術の一つとし、NAMII (National Additive Manufacturing Innovation Institute:全米積層造形イノベーション機構) を設立すると、世界が3Dプリンタの概念をこぞって伝えるようになった。昨年下半期から現在まで、中国の企業界および政府は、3Dプリンタに対する注目度を高め、投資を拡大している。しかしながら多くの専門家は、中国のこの措置は盲目的な追随であると指摘した。「誰もが3Dプリンタを持つ」という楽観的な市場予想は、確かに中国企業にチャンスをもたらすが、中国企業が同業界で直面している課題も無視できない。3Dプリンタ業界は現在「大企業と大企業の提携」という統合段階にあり、StratasysとイスラエルのObjet社の合併もその良い一例だ。同業界での発展が遅れた国にとっては、市場進出のハードルが引き上げられている。

3Dプリントソフト、3Dプリント出力の開発を専門的に手がけるベルギーのMaterialise社のウィム副会長は、「すでに3Dプリンタを開発し、サービスを提供している中国企業があるが、材料とソフトの開発を専門的に手がけている企業はほとんどない。欧米は材料・ソフト開発面で多くのコア技術を把握しており、中国企業は高品質の製品の製造に専念するべきだ。これは最高級の設備の他に、材料科学技術、ソフト開発、優れたデザインが必要とされ、その一つでも欠けてはならない」と指摘した。

中国は世界最大の製造センターであり、大規模製造による低コストを強みとしている。李副総裁は、「3Dプリンタが市場で普及すれば、中国の製造業にとって深刻な脅威となる」と語った。日本にも同様の懸念が存在する。日本の某大学の教授は、「3Dプリンタについて、日本はどの国よりも困っている。日本は金型の製造・生産などで、先進的な技術と経験を積み重ねているからだ。これは日本がかつて世界の製造業を制覇した時の重要な基盤であり、メイド・イン・ジャパンが世界中で高い評価を獲得している重要な要素だ。しかし3Dプリンタにより、日本が数十年に渡り蓄積した金型製造技術の優勢が失われていく可能性がある」と説明した。

3Dプリンタはさらに、多くの業界の知的財産権を損ねる恐れがある。例えば工業デザイン企業が新製品を開発した場合、3Dプリンタ企業は同製品の型を作りオンライン上で公開することが可能だ。李副総裁は、「3D業界の発展後、知的財産権の侵害、特に外観デザインなどのトラブルが急増するだろう。将来的に、政府・業界の規範化と管理が必要になる」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2013年7月2日

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