過去2ヶ月間の販売データを見ると、日本自動車メーカーは販売減の泥沼から脱けつつあるようだ。
トヨタ、日産、ホンダを含む日本自動車メーカー各社はこのほど、2013年5月の販売業績を発表した。そのうちトヨタ、日産、ホンダの中国販売台数が初めて全面増となり、それぞれ前年同月比で0.3%・2.0%・4.6%増加した。これは昨年の中日の釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題以来、日本3大自動車メーカーが初めて同月に販売増を実現したことを意味する。また今年4月に日本自動車メーカーの販売台数の減少率が大幅に改善されてから、2ヶ月連続で目覚ましい回復の勢いを示した。
しかしアナリストは、日本自動車メーカーの短期的な販売回復は、真の意味での回復を意味するものではないと指摘した。日本自動車メーカーの今後の業績が、重要なカギとなってくる。
霧が晴れて
すでに5月の販売データを発表した日本自動車メーカーのうち、伝統的な「日本3強」はそれぞれ異なる業績を記録した。そのうちトヨタの増加率が最も低く、ホンダの増加率が最も高く、日産が最多の販売台数を記録した。
統計データによると、トヨタの2013年5月の中国販売台数は7万9000台で、前年同月比で約0.3%増となった(2012年5月の中国販売台数は7万8700台)。1月の季節要因を除いた場合、トヨタの中国販売台数は今年初めて前年同月比で増加した。トヨタ中国法人の関係者は記者の取材に応じた際に、「中国市場の反日ムードの緩和は、当社の中国販売増の主な原因だ」と語った。
中・高級車の販売が正常に
日本3大自動車メーカーの中・高級車の販売台数は4月、前年同月比・前月比で依然としてマイナス成長の状態だったが、その減少率はやや改善され、市場シェアが0.3ポイント上昇した。自動車業界の有名コメンテーターの鐘師氏は、「パサートやマゴタンとの間に依然として大きな開きがあるが、日本自動車メーカーの高級車の販売はほぼ正常に戻った」と述べた。
シェア奪還か?
日本自動車メーカーは新車発売や発展計画の推進に取り組んでいるが、これは中日関係の緊張が持続する中、中国販売の全面回復が近いことを意味するものではない。
日産中国法人の関係者は、「当社の5月のデータは比較的好調だったが、これは当社が期待している真の回復ではない」と慎重に語った。トヨタは対外的に、「当社は何とか成長を実現できただけであり、販売台数が真の意味で回復したとは言いがたい」と表明した。
過去2年間で、日本自動車メーカーの中国における保守的な戦略は、業界から非難されていた。これによる販売低迷は、以前からすでに生じていた。日本自動車メーカーは遅れを取り戻すため、中国市場開拓の新たな取り組みを加速している(新車の発売、販売網の拡大など)。日本自動車メーカーの中国におけるディーラー数は、2013年末に10%増の3300社に達し、同時に中国市場に投入される新車は280万台に達し、2012年比15%増の過去最多に達する見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年6月17日
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