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中国地震局の専門家が蘆山地震を分析

 

――蘆山地震と汶川地震との違いは何ですか?

蘆山地震と汶川地震は独立した個別の地震で、蘆山地震は汶川地震の余震ではない。

2つの地震には相似する点もある。1つ目は、どちらも北東から南西方向に延びる竜門山断層帯で発生している点だ。調査によると、この断層帯は完新世(今から約1万2000年前)以来の活断層帯で、M6.0以上の強い地震が発生しやすい。2つ目は、震源メカニズム上どちらも逆断層型地震であり、竜門山断層帯の運動性質と一致している点だ。つまり青海チベット高原バヤンハル断層地塊の東南方向の運動が四川盆地で押し止められ、蓄積したひずみが解放された結果発生している。しかし蘆山地震には汶川地震と違う点もある。1つ目は発生位置だ。蘆山地震は竜門断層帯南部で発生しており、震源地は竜門山断層帯南部の前山断層付近だが、汶川地震は竜門山断層帯中央部で発生し、中央断層と前山断層でそれぞれ240キロ、72キロにも達する地表地震断層が出来た。2つ目はマグニチュードと震源地烈度で、2つの地震にはこの点で大きな違いがある。蘆山地震の破壊力は汶川地震ほど大きくなく、死傷者数と経済損失も少ないだろう。3つ目は地表地震断層の程度だ。蘆山地震の地表地震断層は汶川地震よりはるかに短く、ずれも小さいと見られている。

――歴史的に見て、竜門山断層帯南部の地震活動活発度は?

1327年に天全付近でM6.0の地震、1941年6月12日に宝興・康定間でM6.0の地震、1970年2月24日に大邑でM6.2の地震が発生しているが、全体的に見てこの地域ではそれほど強い地震は起きていない。しかし地質調査の結果からすると、この地域には大地震が発生する地質構造背景がある。

――どのようにして耐震防備をしっかり行い、地震災害防止力を高めていくのですか?

地震災害軽減の最も有効な手立ての1つは建築物の耐震対策を取ることであり、そのための主要な根拠となるのが地震区画図だ。現在、新しい『中国地震動パラメータ区画図』作成作業が完了し、発行手続きを進めている。これは我が国で5版目の地震区画図で、年内の発行を目指している。新版地震区画図の発行により、中国の耐震防備基準がさらに引き上げられ、地震災害防止力が向上するだろう。

 

「北京週報日本語版」2013年4月23日

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