自由貿易を力強く推進

現在、中国はすでに米国、ＥＵ、カナダ、ロシア、インド、韓国、トルコ、アルゼンチン、ブラジル、オーストラリア、南アフリカ、エジプトなど１７の貿易相手との間に二者間の貿易救済協力体制を構築しており、さらにＢＲＩＣＳ、ユーラシア経済共同体、湾岸協力会議などの組織とも貿易救済協力体制を作ろうとしている。貿易救済調査関連ルールの理解と運用問題について重点的に対話と交渉を行い、信頼を増して疑いを解き、意見の食い違いを減らし、摩擦を解消しようとしている。

協議がまとまらない場合でも、中国はまず法的手段による抗議を行う。現在すでに８１の国と地域が中国の市場経済地位を認めており、企業の訴訟対応難度は低くなった。しかし中国の主要貿易相手である米国や欧州はまだ中国の市場経済地位を認めておらず、中国の訴訟対応にとっての難点となっている。とは言うものの、ＥＵや米国が中国に対して発動した「反ダンピング・反補助金」調査に対しては、商務部は関連企業と専門家を組織して積極的に法的手段による抗議を行い、最終的には勝利を手にし、輸出市場シェアを守り、大量の雇用を確保し、企業の自信を奮い立たせた。

また訴訟対応と同時に、中国はＷＴＯ紛争解決制度と調査国の司法訴訟制度を利用して、米やＥＵの貿易救済措置濫用に対し訴訟を起こし、効果を上げた。

さらに、貿易摩擦を減らすため中国は積極的に国外との産業協力を進め、相互利益とウィン・ウィンの関係を促進している。ＥＵの中国製無線データカードに対する反ダンピング措置、メキシコの中国製鞋製品に対する特別セーフガード措置、アルゼンチンの対注射器反ダンピング措置、ブラジルの中国産クエン酸に対する反ダンピング措置などは、いずれも業界協力を通じて摩擦を解消することに成功している。

現在中国はドーハ・ラウンド交渉など国際ルール交渉に積極的に参加している。中国商務部は「多国間貿易体制は世界の自由貿易を守るための重要な基礎である。中国は国際貿易ルールが開放的で、寛容で、差別がないものであることを望んでいる」としている。

「北京週報日本語版」2012年12月4日