四、 釣魚島の主権に対する日本の主張にはまったく根拠がない
1972年3月8日、日本外務省は『尖閣諸島の領有権についての基本見解』を発表し、釣魚島の主権帰属について日本政府の主張を次のように述べた。一、釣魚島は「無主地」であり、『馬関条約』に基づき日本が清国より割譲を受けた澎湖諸島と台湾およびその付属島嶼には含まれていない。二、釣魚島は、『サンフランシスコ講和条約』第2条に基づき日本が放棄した領土のうちには含まれず、同条約第3条に基づき南西諸島の一部として米国の施政下に置かれ、かつ「沖縄返還協定」により日本に施政権が「返還」された地域の中に含まれている。三、中国は釣魚島を台湾の一部と考えず、『サンフランシスコ講和条約』第3条に基づき米国の施政下に置かれた地域に釣魚島が含まれている事実に対し、従来何ら異議を唱えてこなかった。
日本の上述の主張は事実に著しく背いており、まったく成り立たない。
釣魚島は中国に属し、決して「無主地」ではない。日本人が釣魚島を「発見」する前に、中国は釣魚島に対してすでに数百年にわたる有効な管轄を実施しており、釣魚島の争う余地のない主人である。前述したように、釣魚島が早くからすでに中国に帰属し、国際法における無主地ではないことを日本がはっきり了解していたことは、日本の多くの政府文書で証明されている。日本がいわゆる「先占」原則によって釣魚島を「無主地」としてその版図に「編入」したことは、中国の領土を占拠した不法行為であり、国際法上効力を有さない。
地理的に見ても、中国の歴史的な管轄実践から見ても、釣魚島はずっと中国の台湾島の付属島嶼であった。日本は不平等な『馬関条約』を通じて、釣魚島を含む「台湾全島およびすべての付属島嶼」を割譲するよう清朝に迫った。『カイロ宣言』『ポツダム宣言』などの国際法律文書は、日本が窃取した中国の領土を無条件に返還すべきであるとしている。上述の文書はまた日本の領土範囲をはっきり画定し、その中に釣魚島はまったく含まれていない。日本が釣魚島を占有しようとすることは、実質上『カイロ宣言』『ポツダム宣言』などの法律文書によって確立された戦後秩序に対する挑戦であり、日本が負うべき国際法の義務に甚だしく背くものである。
米国などの国が日本と調印した一方的な講和条約である『サンフランシスコ講和条約』に規定された委任管理の範囲には釣魚島が含まれていない。米国が勝手に委任管理の範囲を拡大し、中国領である釣魚島を不法にその管轄下に編入し、その後、釣魚島の「施政権」を日本に「返還」したことは、いずれも何ら法的根拠がなく、国際法上いかなる効力も有さない。米日の上述の不法な行為に対して、中国政府と人民は一貫して明確に反対している。
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