――中国の南中国海諸島と釣魚島の主権については十分な歴史的根拠と法的根拠がありますが、関係国は中国の立場を受け入れず、たびたび争いを挑発しています。その主な原因は何でしょうか？

釣魚島と南沙諸島をめぐる論争は歴史が残した、或いは長年にわたって積み重ねられてきた問題で、その形成原因は大変複雑だ。総じて言えば、釣魚島問題はかつての日本軍国主義による中国侵略の「後遺症」であると同時に、冷戦という世界情勢とも大きく関わっている。南沙諸島をめぐる論争については、１９６０～７０年代までは存在せず、世界各国で出版された地図には南沙諸島は中国の領土として記されていた。しかし南中国海で豊富な天然ガス資源が発見されると、一部の南中国海沿岸国は中国の南沙島礁に対し領有権を主張し、不法占拠を行った。こうした利益に目がくらんで正義を忘れ言行の一致しない行為が、中国から断固とした反対を受けるのは必然のことだ。

――こうした論議に対する中国の立場はどのようなものですか？

中国政府は釣魚島と南沙諸島は中国の領土であるという態度を一貫して堅持している。他国の不法占拠や実効支配はこの事実を変えることはできない。中国は、中国の主権を侵犯する関係国の行為に断固として反対し、なおかつ厳正な申し入れを行っている。

同時に、中国は歴史事実と国際法を尊重することをベースに、関連当事国との間で、直接交渉と友好的協議を通じて関連争議を解決するよう努力し、「争いを棚上げし、共同開発する」ことを積極的に提唱してきた。この政策は中国と周辺国との関係発展、地域の平和安定と共同繁栄にとってプラスとなり、中国を含むこの地域内各国の利益にも合致する。