釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題において、日本には長年事実を語ってきた学者が存在し、彼らは釣魚島が中国のものであるとしてきた。その中で、最近最も精力的に活躍しているのが日本横浜国立大学の村田忠禧教授である。
京都大学の故井上清教授は、40年前にすでに「釣魚諸島の歴史と帰属問題」で釣魚島が歴史的に中国に属するものだと解き明かしている。そして、村田教授が8年前に出版した「尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか」で、再び釣魚島が中国に属する歴史的根拠を実証したのである。
井上氏や村田氏の言論が日本の主流社会で注目されることは極めて少ないものの、長きに渡る釣魚島主権の研究は、釣魚島が中国に属することに対し、学術的に極めて重要な証拠を提供することとなった。
◇釣魚島は中国の切り離せない一部
井上氏は、釣魚島が歴史的に中国の領土であることは明確であると考えている。日清戦争で、日本は勝戦国として清国から台湾と澎湖諸島等を取り上げ、それらの島を日本の領土とし、沖縄県に加えた。第二次大戦で、中国、米国、英国が共同で発表した「カイロ宣言」の規定により、日本は日清戦争及びそれ以降に略奪した中国の領土である台湾、満州及びその他の地方を全て中国に返還することになっていた。同盟国の日本に対する「ポツダム宣言」でも、日本は「カイロ宣言」の条項を履行しなければならないとされていた。日本が無条件降伏した後、台湾が中国に戻ったように、これらの島もそれぞれ自動的に中国へ戻され、中国の領土となっている。従って、これらの島は中国の切り離せない一部なのである。
村田氏の観点は、井上氏の延長線上にあり、日本が釣魚島を占拠したのは日清戦争のどさくさに紛れてのもので、胸を張って所有権を主張できる立場にはないという。明の時代以降、さまざまな中国地図や文献は全て釣魚島、黄尾島、赤尾島を中国の領土として表記している。地理的位置から言っても、沖縄と釣魚島は海溝を隔てているが、中国大陸や台湾と釣魚島は大陸棚でつながっており、便利に行き来できる。従って古来より中国の漁民たちは本海域において漁を行っているのである。
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