サミットで各加盟国首脳は現在の国際・地域情勢、加盟国の友好協力の深化、上海協力機構の将来の発展などについて踏み込んで意見交換し、戦略計画を打ち出す。政治面では、恒久平和・共同繁栄地域の構築に関する宣言を発表し、調和ある地域の建設に向けた長期的目標を確立し、重大な国際・地域問題に関する加盟国共通の立場を明らかにする。加盟国首脳は「上海協力機構中期発展戦略計画」を承認し、相互信頼の強化、安全の維持、発展の促進、民生の改善、交流の強化を将来の協力の優先的方向として確定し、具体的・効果的な実施措置を定める。上海協力機構を加盟国の共通利益を維持・拡大する実務的で効率的な協力のプラットフォームにすることが目的だ。これは上海協力機構にとって将来の発展の方向性に関する初の全面的な戦略計画であり、上海協力機構の長期的発展に向けた加盟国の決意と戦略的・大局的問題における高度の一致を示すものだ。安全保障面では、加盟国首脳は09年の上海協力機構「地域の平和、安全、安定を脅かす事態に対応する政治・外交措置及びメカニズムに関する規定」の改正を承認する。改正によって上海協力機構の安全保障協力関連法に共同警戒、危機対応、居留民保護・避難が盛り込まれる。これによって危機の際の加盟国間の意思疎通、協調、共同対応能力が的確に高まり、地域の安全が一段と効果的に守られるようになる。加盟国首脳は上海協力機構「テロリズム、分離主義、過激主義の取締りに関する2013年から2015年までの協力綱要」を承認し、具体的な協力措置と計画を明確にし、この地域における「3つの勢力」の活動を効果的に取り締り、抑え込む。経済面では「上海協力機構加盟国政府間国際道路運輸円滑化協定」の制定を急ピッチで進めている。昨年の首相会議の共通認識に基づき、上海協力機構事業協力資金調達保障メカニズムの創設に関する研究を継続し、上海協力機構専門の口座、開発銀行の整備を推し進め、組織の枠組みでの大型事業と加盟国の重点事業に迅速で効率的な資金調達ルートを提供する。加盟国はサミット期間中に協力文書の調印も検討している。人・文化面では「上海協力機構加盟国間災害救援互助協定」締結に向けて技術的な準備を進めている。締結によって各国は災害発生時に迅速かつ円滑に互いに被災情況を報告し、救援隊を派遣し、救援物資を提供し、協力を通じて災害による影響を最大限軽減できるようになる。この他今回のサミットではアフガニスタンが上海協力機構のオブザーバー国入りを申請している件、トルコが上海協力機構の対話パートナー国入りを申請している件についても審議し、決定をする。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年5月24日 |