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北京週報>>特集>>中日国交正常化40周年>>これまでの本誌の関連記事  
中日関係正常化の前後

中日国交正常化は大勢のおもむくところで、その速さは反対する者にとってはあたかも「迅雷耳を掩ういとまあらず」であった。しかし、中日共同声明が公表されてから中日平和友好条約の調印にこぎつけるまでには六年もかかった。この間、一九七四年に調印された「中日航空協定」もかなり難航した。大平外相は自民党内の反対派の妨害をしりぞけ、共同声明の原則を守り、四月二十日、「中日航空協定」の調印をみた。

もっとも重要な平和友好条約は、田中首相がロッキード事件に関連して退陣したため、実現をみるに至らなかった。そのあとをうけた三木内閣は優柔不断で、またも二年間すぎてしまった。つづいて福田内閣が成立すると、各界の平和友好条約締結要求の声がいちだんと高まった。福田氏は国交正常化のさいはあまり積極的な態度を示さなかったが、歴史の流れにおされて、中日平和友好条約締結の重要任務をはたし、鄧小平副総理を日本に招き条約発効の文書交換をおこなった。ここで、「声明」から「条約」までの交渉の経緯をふりかえってみるのも有意義であると思う。復交の交渉では台湾問題の処理でかなり手こずり、条約締結の交渉では「覇権反対条項」で手を焼いたと言える。「声明」と「条約」のもっとも重要な前提は中日間、さらにはアジア·太平洋地域における戦争の災禍を永遠にとり除き、中日両国人民の世々代々にわたる友好を保証することである。中日不再戦を誓い、他国もこの地域で戦乱がおこらないことを望んでいる。この「覇権反対条項」はすでに中米「上海共同コミュニケ」に書きこまれており、中日共同声明も「上海共同コミュニケ」のこの条項をほとんどそのまま引用し、日本側も異議をはさまなかった。しかし、「条約」の交渉では、日本側が明文化することにがんとして反対し、条文をまったく違ったものに書き変えようとした。中国側は原案維持を主張し、本質問題にかかわる修正には反対した。最後の段階で、園田外相と外務省の官員の最大の決意と努力によって、中国と合意をみ、「覇権反対条項」の明記された中日平和友好条約が調印された。この「覇権反対条項」の内容は中日「両国のいずれも、アジア·太平洋地域において覇権を求めるべきではなく、このような覇権を確立しようとする他のいかなる国あるいは国の集団による試みにも反対する」というものである。この条項は、戦争とさまざまな紛争のおこる根源をとり除き、互相不信任という心理をなくすのに有利である。これは中日間の半世紀余りにわたる不愉快な歴史とアジア·太平洋地域の一連の不幸な事件にかんがみて提出されたものである。国交回復のさい、われわれは「前事を忘れざるは後事の師なり」ということを強調した。周総理と田中首相が互いに贈った題辞は、前者は「言必信、行必果」(言ったことは必ず守り、行えば必ず成果をあげなければならない)で、後者は「信ずるは万事の本」であった。これはこの精神をよくあらしている。このことに疑いをもち、さらには反対する人がいるが、われわれはその下心と動機がどんなものかと警戒心をもたないわけにはいかない。

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