日本の対中国強硬姿勢は、実際の国益に基づくものではなく、日本の弱さを露呈しているように見える。つまりは、見かけ倒しである。対中強硬姿勢には正当な道理もなければ国際社会の支持も少なく、ましてや強硬姿勢を支えるだけの実力もない。態度は強硬に見えても、実際は弱腰なのである。
中国はとうに日本の「強硬」の本質を見透かしている。日本が強硬に出れば出るほど、ますます日本はこせこせした島国だと思えてくる。
野田首相が中国側との会談で人権を持ち出すことは、まったくもって欧米を真似したパフォーマンスにすぎない。日本の社会がなぜ首相のこのようなパフォーマンスを恥ずかしいと思わないのか、納得できない。
日本はアジア新興国に対する「政治的傲慢さ」を抑えるべきだ。「5年間に6回首相が変わる」ような国の政治経験がアジアに対して持つ影響力は極めて小さい。日本は自重すべきだ。
中国は中日間の摩擦に忍耐強く対応し、両国関係の大局を重視してきた。日本の対中政策はますます理性を失い、政府は完全に民意の指導を放棄し、世論の言いなりになっている。今では、対中強硬姿勢は日本外交政策の主流になり、北京に対して強硬に出ないと政界では生き残れないかのように見える。
中国は日本の敵ではなく、ましてやライバルでもない。中日関係が良好であれば双方に益があり、衝突すれば双方が傷つく。そして日本の傷は中国より深い。日本の指導者はこの道理を国民に説明する必要がある。(環球網)
「北京週報日本語版」2012年5月21日 |