近年中日両国間では領土問題や歴史認識問題など摩擦が絶えない。両国間の外交に長年携わってきた日本の谷野作太郎元駐中国大使は、両国が国交回復の原点に立ち戻ることが今後の友好発展の基礎になると指摘する。中国新聞社が伝えた。
谷野氏は日本メディアへの寄稿で「日中国交正常化の原点はまず、日本と中国というアジアの大国が互いの努力を通じて、安定した良好な関係を維持、発展させるという大きな共通認識にある。これは両国の利益であるのみならず、こうした日中関係はアジア、さらには世界の平和と発展という重大な課題にとっても不可欠だ」と指摘。
第2の原点として「反覇権」を挙げ「この原則は1972年の国交正常化時に発表した共同声明と1978年の日中平和友好条約にしっかりと取り決められている。米中間もこれを認め合っている」と述べた。
さらに第3の原点として、今もしばしば中日摩擦を引き起こしている「歴史認識」問題を挙げ「様々な原因により、中日両国に今後も様々な波風が立つことは避けられない。だがこうした波風が襲った時には、萎縮するのでも流れに任せるのでもなく、互いに努力して両国関係を適切に処理すべきだ」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年5月21日
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