在日華人音楽家・李広宏氏は11日、友好を愛する日本人20人あまりと共に四川省羅江県の「李広宏中日友好僑愛学校」を訪れ、被災地児童達に日本風情あふれるミニコンサートをプレゼントした。「中国新聞社」が伝えた。
李氏一行22人のうち、静岡県浜松市から来訪したハーモニカ奏者7人が注目を集めた。平均年齢70歳、ほとんどが初めての四川省だったが、両国の名曲の数々を披露した。中国国民にも広く親しまれている「北国の春」のイントロが始まると、場内の教員・児童から満場の喝采を浴び、多くの児童がリズムに合わせ、手をたたいた。
「李広宏中日友好僑愛学校」とは、羅江県実験小学校。2008年5月12日の四川大地震の際に深刻な被害を受け、校舎が倒壊し、ほかの施設も全て損壊した。事情を知った李氏は自ら約50万元(約635万円)の義援金を贈り、校舎再建を助けた。
震災から4年がたち、異国に暮らしても、四川に心を寄せ続けた李氏は、被災地の児童達が頑張っている姿に胸を打たれた。「わずかなご支援しかできませんでしたが、被災地の小学校が美しくなり、子ども達の学習環境が改善され、うれしく思います」
寄贈された本が並んだ図書室で、「李広宏中日友好僑愛学校」の張振明・校長は「李氏がこれまでどれだけ児童達にあいさつに訪れたか、どれだけ子ども達に忘れがたい思い出をプレゼントしたか、思い出せない」と振り返った。「今回のミニコンサートも私たちのために特別にアレンジしてくださいました。子ども達の見識が広がり、芸術的感性が養われるでしょう。今後も引き続きご支援いただければ、と願っています」
最新のゴム床グラウンドが完成し、明るい日差しが降り注ぐ校舎に、震災の傷跡は消えた。同校は3度目という池田大介さんは、子ども達の笑顔、その変わり様が忘れられないと微笑む。「子ども達の目の輝きが違います。震災のつらさを乗り越えた証です。私たちも日本で大震災を経験しました。ゆっくりでも、乗り越えられることを子ども達に教えられました」
「四川大地震被災地に関心を寄せ続けたい」。池田さんは寄せた。(編集HT)
「人民網日本語版」2012年5月14日 |