在中国日本大使館の岩本参事官にインタビュー
東日本大震災から1年余りが過ぎた。被災地の復興の進展は?困難な点は何か?四川大地震の再建と比べて、どのような違いがあるのだろうか?外国人が参考にするべき経験とは何か?本紙記者は3月16日、在中国日本大使館の岩本桂一参事官に取材した。京華時報が報じた。
▽復興の進度 ペースを上げすぎるわけにはいかない
京華時報:被災地の経済が震災前のレベルにまで回復するにはどれくらいの時間が必要でしょうか?
岩本参事官:震災では沿海の自動車、半導体産業の拠点が津波で破壊され、サプライチェーンが途絶えた。この1年間でサプライチェーンは震災前の状態にまで回復し、この方面に大きな問題はない。しかし、沿海の農林水産業、加工業が完全に回復するにはまだ長い時間が必要だ。今後はこの面により力を入れていくことになる。
京華時報:現在最大の困難は?
岩本参事官:廃墟のがれき処理が現在最大の困難だ。被災地には全てのがれきを処理する能力がなく、多くのがれきを被災地の外に運ばなければならない。多くの自治体が被災地のがれき処理を支援しているが、まだ態度を表明していない所もある。日本政府も呼びかけを行っているが、まだしばらく時間が必要だ。
京華時報:復興のペースが遅いと国民から不満の声が上がっていますが?
岩本参事官:現在の復興状況に不満を抱いている国民もおり、我々も理解できる。しかし日本の復興は基盤が重要であり、基盤をしっかりと固めないうちは、ペースを上げすぎるわけにはいかない。
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