このところ日本は釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題をめぐる騒ぎを起こしている。日本の背後には米国の存在があり、中国にとって非常に難しい情況となっている。日本のこうした行動をどう受け止めるべきか?これについて、軍事専門家の尹卓海軍少将と清華大学国際問題研究院副院長で日本問題に詳しい劉江永氏に聞いた。
資料写真:尹卓氏
尹卓氏:釣魚島問題をめぐる中国のやり方は日本とまったく異なる。日本は釣魚島を日米安保条約の範囲に入れ、実際に同問題を軍事化している。日米にとって釣魚島問題は武力を使って解決できる問題といえる。一方中国はどうも問題を外交問題と受け止め、外交交渉という方法で平和的に解決することを我々は訴えてきた。
釣魚島をめぐる問題で我々は完全に正当で、国際法の専門家は釣魚島問題を国際裁判所に持ち込んでも中国側が95%の確率で勝つが、中国は同問題での武力行使は考えておらず、同海域を航行するのも海洋監視船だ。中国は釣魚島問題を非常に慎重に処理している。
資料写真:劉江永氏
劉江永氏:中日が1978年に締結した「中日平和友好条約」に、「中日双方は武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認する」という非常に重要な規定がある。中日が対立する島嶼や海域において、双方は外交ルートで経常的、実質的な海上協調メカニズムを構築したいと考えている。釣魚島という客観的に存在する現実を、双方は正視するとともに、責任ある態度で平和的対話と外交協議を進める必要がある。領土問題が解決できれば解決し、一時的に解決できなくても「争議を棚上げ」し、「共同開発」できる分野や方法を探ることができる。共同開発の条件は今はまだ整っていないが、少なくとも争議を棚上げし、両国関係の大局を守らなければならない。
日本の行動について中国側は原則的立場を堅持し、日本側に忠告と抗議を提示する。危機管理体制が構築するまで、間違った行動によって問題が拡大するのを防ぐよう日本側に引き続き伝える。また、日本はまだ経済衰退、政局不安定な状態にあり、いつ重大な政治事件が起こるとも限らない。中国は一部の人が中日間の争いを利用して中日関係の大局を揺るがすのを防ぐこと。今後、中国は日本の釣魚島などの問題における新たな動向を深く分析し、包括的な判断をする必要がある。現在、日本のこうした行動はちょっとした探りに過ぎないが、実際には日本はすでに戦闘準備計画を用意している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月8日 |