全国政協委員で北京外国語大学の副校長の金莉氏は記者に対し、少林寺は日本のお寺から経営を学び、商売っ気を払しょくすることを提案した。

金莉氏は少林寺の経営管理に混乱が生じている認識を示し、以下のように述べた。「昨年日本に出張した際に、当地のお寺を参拝した。その経営文化には、中国が学ぶべきものがあった。僧侶は自分のやるべきことをやっており、物を売りつけることも、占いを誘うこともなかった。中国に帰国してから洛陽の少林寺に行ったが、寺の門には僧侶が物を売り、占いを勧誘していた。完全に商業化されていた。」

「最も心が痛んだのは、歴代の高僧や僧侶の石碑に飛行機や自動車の絵が刻まれていたことだ。少林寺が持っていた雰囲気は胡散し、中国文化の精華は失われてしまった」。祖先から受け継がれた伝統と古代の遺産を顧みない行為を見れば、誰でも心を痛めるはずだと金莉氏は問いかける。

昨年12月、世界文化遺産の中心地域にある少林観光地区は、管理面の不備から、全国観光地レベル評価委員会によって「期限付き改善勧告」がなされた。サービスレベルと環境の質に対する評価は低く、5A観光地の基準とかなりの落差があった。

「中国網日本語版（チャイナネット）」 2012年3月8日