「紙非紙---第1回中日紙芸術展」が13日、中央美術学院美術館(北京市東城区)展示ホールで開幕した。中央美術学院と東京芸大が共催する同展は、アジア現代芸術の自立と宣伝研究、および教学などの国際交流がねらい。人民日報のウェブサイト「人民網」が伝えた。
東洋の芸術表現で、「紙」材料は古来より大量に用いられてきた。中国で発明されたといわれる紙は、7世紀頃日本に渡り、東アジア文明において記録と表現の最も重要な媒体のひとつだった。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、東西文化が衝突・融合する中、紙を介した東洋文化は西洋印象派にきわめて大きく影響、一方で日中両国近代化の過程で、キャンバスを媒体とした油絵も紙の芸術伝統に影響した。
21世紀の今日、経済のグローバル化に伴い、西洋文化のウイークポイントが明らかになりつつある。これまで西洋に学んできた東アジア各国---とりわけ中国と日本では、自国の文化の主体性への関心が高まっており、「紙」を使い表現する東洋の精神は、自己独特の文化価値の確立といえる。
今回の芸術展では、このような歴史・文化背景の下、芸術のみならず日常的にも使われる「紙」をテーマとして、斬新な視点と概念を創造することを目的に、「紙」でありながら紙ではない「非紙」を出展テーマとして展示を行った。
第2回は今年10月、東京芸大美術館(東京・上野公園)で開催される。(編集HT)
「人民網日本語版」2012年1月16日 |