日本人議員が3日、中国の釣魚島(日本名・尖閣諸島)に不法上陸したのを受け、中日関係に再び緊張が走った。日本の野田佳彦首相の訪中後すぐに起きた挑発的な動きは、長年の中国に対する矛盾した心理と直接関係がある。
◇対中政策の矛盾
欧州債務危機、朝鮮の指導者交代、米ロ韓の大統領交代・・・・・・。2012年はかなりの挑戦に満ちた年で、それは日本も同じだ。日本外務省の2011年の統計によると、米国、中国、日本という3つの経済体のGDPが世界のGDPの40%を占める。いまや、日本と米国はいずれも深刻な債務問題を抱えており、その分中国に注目が集まっている。
日本の有名シンクタンク・東京財団の渡部恒雄上席研究員は、「中国の優位性は米国と日本の欠点を穴埋めし、世界経済の安定にもつながることだ。今世界で最も難しい2つの問題は、欧州債務危機の蔓延阻止と朝鮮の軟着陸の確保だ。米国と日本は中国と共に地域の安定維持が求められる。そのためにウィンウィンの大三角関係を築く必要がある」と指摘する。
だが日本と中国の協力はそう簡単な事ではないとの声もある。秋田県の国際教養大学学長で日中関係の専門家でもある中島嶺雄氏は「米国は中国をパートナーとみるどころか、中国を敵対している。また、中国が南中国海問題で自信を強めていることから、対米関係が日本の外交の基礎になっている」と指摘する。
日本国内には「対中協力」と「対中強硬」の相反する声が存在する。野田首相が訪中後、日本人議員が釣魚島に上陸し、中国に強硬な態度を示したのは、こうした中国に対する矛盾した心理を直接あらわしている。
◇「中国特需」から離れられない
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