この専門家は、中日韓自由貿易協定(FTA)交渉や「環太平洋戦略的経済連携協定」(TPP)交渉も議題になると見ている。
来年両国は国交正常化40周年を迎えるため、記念行事についても意見交換するだろう。
■来年は中日関係改善の契機
野田首相は就任後、日米同盟修復・強化の方針を鮮明にし、外交・安保面で米国一辺倒へ回帰した。対中関係では「政経分離」の色合いを帯びている。「日中両国は一衣帯水の隣国であり、経済的つながりは日増しに緊密化している。中国の発展は大きなチャンスだ。日中関係は両国および世界にとって非常に重要だ」(APECの際の中日首脳会談での発言)と強調し、中国の発展を日本経済の回復を牽引する重要な力にしようとする一方で、安倍・麻生時代の「価値観外交」を再び持ち出し、民主的価値観を共有するアジア太平洋の国々と連携して、いつの間にか対中包囲網を構築しようとしている。これと同時に、東中国海問題と南中国海問題を結びつけ、南中国海問題に介入し、これを国際問題しようと力を入れている。さらに南西沿海の軍事力を著しく増強し、中国への備えを強化している。
ある専門家は「野田首相の1回の訪中で中日関係が大きく前進することは期待できない。野田内閣が中日関係を大きく改善させられるかどうかは、来年の国交正常化40周年という契機を十分に活用できるかどうかに加え、その対中政策の基本的スタンスが『戦略的互恵』なのか、それとも『警戒・防備』に傾いているのかを見極めなければならない」と指摘する。(編集NA)
「人民網日本語版」2011年12月18日 |