中国最大の検索エンジン会社・百度(バイドゥ)は日本の検索エンジン市場への進撃を開始している。ますます広範囲に使用されるようになった携帯電話のネットワークで一定の席を占めることが、百度の市場開発の新たなポイントだ。「日本新華僑報」が伝えた。
日本の「産経新聞」によると、百度日本法人は13日、日本でよく利用されている多機能携帯電話(スマートフォン)用日本語入力システム「シメジ」の事業に関連するすべての権利を買収した。シメジは主に、現在のスマートフォンの主流であるアンドロイド版スマートフォンに対応した日本語変換システムだ。
百度は、シメジシステムと同社がこれまでに打ち出したコンピューターの日本語変換システムとを結びつけ、一体化や総合的な競争力の向上といった目標を達成したいとしている。また今回の買収を契機として、アジアを起点に、グローバル事業の拡大を加速する計画という。
シメジシステムはアンドロイド版スマートフォンの日本発売初期に登場し、利用者に無料ダウンロードサービスを提供してきた。その後、複数の開発メーカーがさまざまな機能を付加し、現在ではキーボードの背景を変えられる機能も備わり、スマートフォン利用者の間で好評を得ている。これまでのダウンロード数は180万回を超えたという。
百度が今年5月に打ち出したコンピューター向け日本語変換システム「Baidu IME」の現在の利用者数も180万人を超える。
百度は今後、シメジを開発した足立昌彦氏とデザイナーの矢野りん氏を同社に迎え、百度の検索サービス技術などをシメジシステムに組み込むことや、製品の規格、開発、市場開拓といった関連業務の一体化を進めていくという。足立氏は百度での仕事に大きな期待を寄せており、「百度という新しいプラットフォームを通じて、シメジはよりよい成長を遂げ、より大きな成果を挙げるに違いない」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2011年12月14日 |