中国の世界貿易機関(WTO)加盟10周年にあたり、国務院新聞(報道)弁公室は7日、白書「中国の対外貿易」を発表した。白書は対外開放を拡大し、平等・互恵を踏まえ、世界各国と経済・貿易協力を積極的に進め、中国経済がグローバル経済に融合するプロセスが速まり、対外貿易の活力が一段と強まっている状況を全面的に説明している。
白書は全文約1万3000華字で、前文、中国対外貿易の歴史的進歩、対外貿易体制の改革と整備、中国の対外貿易発展による世界に対する貢献、対外貿易の基本的に均衡のとれた成長、全方位・互恵協力の経済・貿易関係の構築、対外貿易の持続可能な発展、むすびの部分に分かれている。同弁公室が中国の対外貿易状況について白書を発表したのは初めて。
白書は次のように述べている。この30年余り、中国は世界経済の比較的長い繁栄と経済グローバル化の深化発展のチャンスを生かし、対外開放を拡大し、外資を導入、利用し、先進技術を導入し、国内産業の改造・高度化を進め、国際分業・競争に全面的に加わり、対外貿易の飛躍的発展を実現した。モノの輸出入総額は1978年の206億ドルから2010年には2兆9740億ドルに飛躍的に増え、年平均16.8%伸び、2年連続で世界のモノ貿易の輸出第1位、輸入第2位の大国となった。
白書は次のように指摘している。世界の貿易強国と比べ、中国は輸出産業がグローバル産業チェーンのローエンドに位置し、資源、エネルギーなど要素投入と環境コストが比較的高く、企業の国際競争力、一部業種のリスク抑制能力が相対的弱い。貿易大国から強国への転換は比較的長いプロセスになるとみられ、苦しい努力が必要である。
白書は次のように強調している。WTO加盟後、中国の対外貿易体制は徐々に国際貿易ルールに合致したものになり、統一、開放の、多国間貿易規則にかなった対外貿易制度を確立した。昨年までにWTO加盟の際のすべての約束を果たした。約束を真剣に果たす中国の実際行動はWTOの大多数のメンバーから評価を受けている。
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