燃費のいい日本車や高級ドイツ車に乗って映画館に行き、「Dove」のチョコレートを片手に米国と同時公開された3Dシネマを観賞しながら、アップルの携帯を使ってミニブログでつぶやく。映画が終わると、香港に本拠を置くドラッグストアチェーン「ワトソンズ」やフランスのハイパーマーケット「カルフール」をぶらぶら----。10年前の中国なら想像もつかなかったこんな光景も今では、決して珍しい事ではなくなった。中国が2001年に世界貿易機関(WTO)に加盟後、中国で販売される外国製品は急速に増加し、中国人の生活のあらゆる分野に浸透するようになった。中国のタブロイド紙「北京晨報」が報じた。
▽世界一の自動車大国とぜいたく品消費国に
この10年の間に、中国の平均関税は15.3%から9.8%に下げられ、輸入は4.7倍増加。そして昨年、中国の貨物貿易輸入額は世界貿易総額の10%を占めるようになり、1兆4千億ドル(約110兆円)以上と、世界2位の輸入大国となった。注目できるのは、中国の自動車関税が3ケタから13.4%にまで下げられたことだ。そのため、自動車を扱うほとんどの多国籍企業が中国に進出している。また中国の民営企業30社以上が車両製造の分野に進出、昨年中国の自動車生産台数は1800万台を超え、名実ともに世界一の自動車大国となった。その他、45の国や地域の銀行185社や外資系保険会社47社などもこぞって中国に進出。ぜいたく品市場の消費総額も世界総額の4分の1を占める107億ドル(約8240億円)に達し、日本を抜いて世界トップのぜいたく品消費大国となった……。
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