日本での就職は難しい。それでは帰国すれば就職できるのだろうか。日本の早稲田大学を卒業したある中国人留学生は次にように話す。自分の父親は改革開放後の第一期中国人留学生であり、現在は国内のある研究機関で働いている。当時は日本の大学の卒業証書さえあれば、帰国後は引く手あまただった。新聞で「学業が成就して国に帰り、祖国の恩に報いる」のモデルと宣伝されることもあった。だが現在では修士号をもっていても、博士号をもっていても、仕事を見つけるのは容易ではない。国内の企業は留学先の修士号を国内大学の学部の卒業証書と同等に考えている。博士号をもっていれば、専門のことしか知らない人という判断が下される。今や「海帰」(海外留学帰国者)は「海待」(海外留学から帰国しても仕事が見つからない人)に急速に変わりつつある。海帰はもうまぶしい勲章ではなく、就職や生活が難しくなる一種の生活スタイルへと変わっている。
中国人留学生の日本での就職難や帰国後の就職難が出現したのはなぜか。すでに述べた日本社会や日本企業側の原因のほか、中国側にも原因があると考える。第一に、現在の中国人留学生はほとんどが国内での大学入試に失敗して日本で勉強している人たち、いわば「落第生」であり、基礎的な素質が高くないということがある。第二に、こうした中国人留学生はほとんどが一人っ子であり、生活力、コミュニケーション力、語学力が大いに不足している。留学している間は寮と学校の往復だけで、日本社会に深く触れることがない。このため日本企業に歓迎されない。第三に、中国の保護者の多くが抱く「虚栄心」や「上昇志向」がその子どもたちの帰国後の就職に影響している。第四に、中国国内の経済発展により、海帰に対する企業の期待値が上がり、卒業証書があるだけでは十分でなくなったことがある。雇用側は卒業証書のほか、日本企業の実務経験や幅広い人脈を求めており、望めるなら資金やプロジェクトをもってきてほしいとすら考えている。(編集KS)
「人民網日本語版」2011年11月15日 |